ユリオ・バギの浦島物語

Julio Baghy(ユリオ・バギ)の詩集Ĉielarko(チエルるコ:虹)の中にUraŝima(ウらマ)という詩をみつけました。この本は各国の民話を物語詩として表したもので、日本からは浦島伝説が採用されています。
書店などでは手に入りませんが、JEI(日本エスペラント協会)の図書販売の中にあります。
https://www.jei.or.jp/wp/wp-content/uploads/2021/01/JEI-librokatalogo-2021ret.pdf

ためしに最初の一節を引用してみます。

Kie milde muĝas maro orienta,
ĉerizflorojn portas disen blovo venta,
kie neĝa pinto de la Fuĵijama
brilas briliante sub la sun’ japana,
tie en vilaĝo, ĝuste sur
marbordo,
staris kabaneto en mizera korto.

キーエ ミルデ ムーヂァス マーろ オりンタ
チェりズフローろィン るタス ディーセン ブローヴォ
ヴェンタ
キーエ ネーヂァ ント デ ラ フジヤー
りーラス ブりンテ スブ ラ スーン ヤパー
ティーエ エン ヴィラーヂョ ヂュステ スる 
マるるド
ターりス カバネート エン ミゼーラ ルト

意味はともかくとして、右に書いたカタカナで太字にアクセントをつけて歌ってみてください。むかしむかし浦島は…のメロディーです。この歌では4行で終わってしまうので、最後の2行は歌の後半のメロディーを繰り返せばいいと思います。あるいは好きなメロディーで歌ってみてください。ラ行はひらがなが”r”の音、カタカナが”l”の音です。

人が突然いなくなってしまう、ということはどこの地方にでもあったことでしょう。別の世界で楽しく過ごしたあと、親あるいは妻や恋人が心配になってもどってくると、ずっと未来の世界になっている。そして戻ってきた人がそこに残って暮らすことはできない、というのも共通のルールですね。

この物語詩の内容は日本の浦島太郎と違った内容になっていますが、上のルールには当てはまります。

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