LaVerdaKoro_017

LaVerdaKoro_017

テキスト

Ĉaptro 5: Interesa tago p29/32~p31/8

Ŝi estas tiel ĉarma, tiel infana, ke Marja Bulski ĉirkaŭprenas kaj kisas ŝin. Nadai kaj Iĉio Pang ridas, sed ne longe.
Tiu kiso de Marja Bulski, de blanka knabino al ĉina knabino sur la strato de tia urbo, kie la ĉinoj ofte sentas, ke la blankaj homoj malŝatas ilin, estis tre kortuŝa kaj tute ne ordinara.
Sunfloro kun blanka vizaĝo kaj kun nekomprena rigardo staras, staras kaj ŝi ne forprenas sian rigardon de Marja.
Iĉio Pang bone komprenas sian fratinon.
— Ĉu mi faris malbonon al vi, Sunfloro? — demandas Marja. — Mi montris al vi, ke vi plaĉas al mi, ke mi amas vin. Pardonu, Sunfloro!
Sunfloro nur staras, senvorte rigardas ŝin. Marja Bulski havas ploran humoron.
— Nu, Iĉio Pang, diru al ŝi, ke mi kisis ŝin, ĉar ŝi estas mia malgranda ĉina fratino. Ĉu la blankaj knabinoj kaj ĉinaj knabinoj ne estas egalaj?
Dum Iĉio Pang parolas al sia fratino, ŝi senvorte aŭskultas, sed ŝia rigardo restas sur la rozoruĝa vizaĝo de Marja Bulski.
— Nu, Sunfloro, ĉu mi ne estas via pola fratino kaj ĉu vi ne estas mia ĉina fratino?
En la belaj nigraj okuloj de Sunfloro nun estas du malgrandaj larmoj. Ili ekiras sur ŝia blanka vizaĝo, kiam ŝi jesas per la kapo.
— Jes… flatino… Sunflolo flatino… Amiko, Iĉio Pang, Flatino, bona Espelanto — kaj ŝi salutas en ĉina etiketo
Marjan Bulski, la instruiston kaj ŝi foriras al la direkto de la patra domo.
— Ĉu mi faris malbonon al ŝi? Diru, Iĉio Pang!
— Tute ne! Vi nur tuŝis ŝian koron kaj en tiu koro nun estas tia sento, kiu ne havas lingvon.
Per via sola kiso vi faris el ŝi komprenohavan fratinon por mi.
— Sed ŝi foriris kaj mi pensas, ke…
— Jes, ŝi foriris… Ĉu vi konas tiun japanan floron, kiun ankaŭ multaj el la rusoj havas en tiu ĉi urbo? Ĝi havas delikatajn foliojn.
Kiam vi tuŝas ilin, la folioj klinas sin kaj restas tiel dum longa momento. Nu, tia floro estas ankaŭ mia fratino en sia koro.

(TM)

彼女(スンフローロ)がとてもかわいく幼かったので、マリア・ブルスキは抱きしめてキスをしました。 ナダイとイチオ・パングはほんの少し笑いました。
マリア、つまり白人の少女から中国の少女へのキス、この町・・時々中国人は自分たちが白人たちから嫌われていると感じてしまうこの町の通りでのキス、それはとても感動的で普通では考えられないことでした。
スンフローロは清らかな表情と何が何だかわからないというようなまなざしをして立っています、立っています、マリアを見つめることを止めないで。
イチオパングはそんな妹の気持ちを十分に理解しています。
「私あなたに悪いことをしたかしら、スンフローロ?」マリアは問います。 「私、あなたのことを好きだし、愛しているからそうしたの。 ごめんなさい、スンフローロ」
スンフローロはただ立って、何も言わずに立って(マリアを)見つめています。 マリアは泣きたい気持ちになりました。
「ねえ、イチオパング、彼女に伝えて。私、彼女が私の可愛い中国の妹だからキスしたのよ。 白人の少女と中国の少女は平等ではないの?
イチオパングが妹に話をしている間、彼女(スンフローロ)は黙って聴いていたが、まなざしはマリア・ブルスキのバラ色の顔にとどまっています。
「ねえ、スンフローロ、私、あなたのポーランドの姉ではないの?そしてあなたは私の中国の妹ではないの?」
スンフローロの黒い瞳にふた粒の小さな涙が見えました。 彼女が”そう”とうなづいたとき、それが清らかな顔を伝わり落ちます。
「そう、 妹・・・ スンフオーロ 妹・・・ 友だち、イチオパング、妹、いいエスペアント」—–そして彼女は中国式の作法でお辞儀をして。
マリア・ブルスキと先生に挨拶をして父の家の方へ去ります。
「私、彼女にいけない事したのか言ってよ イチオパング!」
「とんでもない! あなたはただ彼女の心に触れただけ、そしてその心の中は今、言葉はいらないという気持ちになっています。 あなたのたった一回のキスであなたは僕のために、彼女から道理のわかった妹をひきだしてくれたのです。」
「でも、彼女は行ってしまった、私、考えてしまう・・・」
「そう、行ってしまいました・・・あなたはこの町の多くのロシア人が育てている日本の花を知っていますか? その花にはとても繊細な葉がついていています。
あなたがその葉に触れると葉はうつむいてしばらくじっとしてしまうのです。 そう、私の妹も心の中はそんな花なんですよ」  

経過

Mia traduko—–ek de la lasta linio de P.29

1.   — Nu, Sunfloro, ĉu mi ne estas via pola fratino kaj ĉu vi ne estas mia ĉina fratino?

(TM)

「ねえ、スンフローロ、私、あなたのポーランドの姉妹ではないの?そしてあなたは私の中国の姉妹ではないの?」

(FT)

訳はこの通りだと思います。だけど何を言ってるのしょうでしょうね。意味するところが分かりかねます。
「ねえ、スンフローロ、私、あなたのポーランドの姉妹ではないの?そしてあなたは私の中国の姉妹ではないの?」

(UK)

欧米では兄弟姉妹の歳の上下関係は表現しないようですが日本語ではちょっと気になりますよね。たとえば、
「ねえ、スンフローロ、私、あなたのポーランドの姉ではないの?そしてあなたは私の中国の妹ではないの?」
として、マリアが国籍に関係なく女性同志は姉妹と見なしていると考えたらどうでしょうか?

(TM)

そう、「姉妹」のどちらかはっきりしたいですよね、日本語は区別する字があるくらいだから気にするのですかね。 
  内容を見ると、妹の感じがしますが、姉であってもいいくらい幼い感じの女性ですね。 東洋人は若く見られるようなので区別できないかも、する気もないのかも、と考えて「姉妹」に落ち着いてしまいました。

(TM)

「妹」で統一してくださいますか。 なぜか、「姉妹」でこだわってしまいましたね。もし「姉」としたら場面が変わってどうなるか、考え始めてしまいました。

(UK)

TMさん「妹」で統一の件了解しました。
「別の展開」は大事だと思います。ここでは姉妹というとき、姉か妹かで展開が違ってくることは多いですね。この物語の中ではスンフローロが姉か妹かによる違いは主としてイチオパングとの間の問題にとどまり物語全体への影響はあまり大きくありません。鈍い<<Amiko>>への影響はないです。
しかし、もしマリアが一番上のお姉さんでなかったら物語はまるで違ってきます。

(UK)

FTさん、第3章にスンフローロが中国人と白人の関係をどう思っているかがよく描かれています。
Nu, Sunfloro, ĉu mi ne estas via pola fratino kaj ĉu vi ne estas mia ĉina fratino?
は反語により強調している表現で、普通に平たく言ってしまうと
Nu, Sunfloro, mi estas via pola fratino kaj vi estas mia ĉina fratino.
ということだと思います。

2.   En la belaj nigraj okuloj de Sunfloro nun estas du malgrandaj larmoj. Ili ekiras sur ŝia blanka vizaĝo, kiam ŝi jesas per la kapo.

(TM)

スンフローロの黒い瞳にふた粒の小さな涙が見えました。 彼女が”そう”とうなづいたとき、それが清らかな顔を伝わり落ちます

(UK)

こういう風に訳すところがぐっときますが、ここで「白い顔」としなかった理由を教えてください。

(TM)

-blanka- を以前KTTさんの担当部分で辞書を引いたらそのような訳もあったので使いました。 どうしてもMarja のほうが白い肌に決まっているでしょうから,ただ「白い」とは使えませんでした。 考えすぎ?

(UK)

blanka vizaĝoについては理解しました。
マリアの顔の色はrozoruĝaとありますが、ここは人種が意識されている場面なので白かそうでないかを分けるのは適切だと思います。

3.   — Jes… flatino… Sunflolo flatino… Amiko, Iĉio Pang, Flatino, bona Espelanto — kaj ŝi salutas en ĉina etiketo

(TM)

「そう、 姉妹・・・ スンフオーロ 姉妹・・・ 友だち、イチオパング、姉妹、いいエスペアント」—–そして彼女は中国式の作法で(お辞儀をして?)

(UK)

スンフローロが”r”を発音できない部分の雰囲気を表すためにこうきましたか。思いつかなかったです。私の北関東の方言を使うとスンフローロは難しいのですが後ろはエスペラントはイスピランドにでもなりそうです。アクセント無しで。

4.   — Tute ne! Vi nur tuŝis ŝian koron kaj en tiu koro nun estas tia sento, kiu ne havas lingvon. Per via sola kiso vi faris el ŝi komprenohavan fratinon por mi.

(TM)

「とんでもない! あなたはただ彼女の心に触れただけ、そしてその心の中は今、言葉はいらないという気持ちになっています。 あなたのたった一回のキスであなたは彼女から私を理解している姉妹を引き出してくれました。」

(UK)

イチオパングがこれまでできなかったことをマリアが一瞬にして成し遂げてしまった場面だと思います。が、ここは訳に加えて解説もお願いできればありがたいです。

(TM)

ここは一番苦心した箇所なんです。 合っているかどうかもちょっと?なんですよ、まして解説と言われると・・・AMさん、助けて!

(UK)

その訳でぴったりだと思います。しかしこの文はこの場面の鍵になると思いますので読み手に伝わるかどうかが気になります。
私はいつものように直訳して
「一度のキスであなたは彼女から作った、理解を持つ姉妹を、私のために。」
としてみたものの、これを普通の日本語にしようとすると行き詰ってしまいました。
しかしエスペラントは使える人が使うとすごい表現力があるんだなと感じてうれしいです。

(AM)

Per via sola kiso vi faris el ŝi komprenhavan fratinon por mi.
この文は下の文のように書いてもよかったのではないかと思います。でもイチオパングは妹の中にもともとそういう性質はあったのだと思っているので、el ŝi といったのでしょう。だから、「あなたは僕のために、彼女から物事の分かる妹をひきだしてくれたのです。」でよいと思います。スンフローロは安易に人を信じない頑固で慎重なところがあるようです。イチオパングがエスペラントを学んでいることとか、彼を訪ねてきた兵士にみせた態度がなかなか頑なでした。その彼女にマリア・ブルスキが突然キスしたのです。どんなに”魂がった”驚いたことでしょう。blanka vizaĝoはその状態を表していると思います。驚きのあまり、マリアから目が離せないでもいるのです。
vi faris ŝin komprenhava fratino por mi.
komprenhavan fratinon por mi と続けると、「僕のことを解ってくれる」となって意味がせまくなってしまうので、por mi はfarisを修飾する副詞句とします。
以上、どうでしょうか。

(UK)

AMさん、お陰様でだいぶすっきりしました。
そうしますと
Vi faris el ŝi komprenhavan fratinon por mi. あるいは
Vi faris ŝin komprenhava fratino por mi.
に対するTMさんの訳
「あなたは彼女から私を理解している姉妹を引き出してくれました。」
ではスンフローロが個人としてのイチオパングを理解したととられるおそれがあります。そのあたりを考慮した言い回しは可能ですか?
そこをいじってもらって、今回はおひらきとしましょうか。
しめるときにおひらきとはこれいかに?

(TM)

AMさんありがとうとございます。 本当に、最後の   por mi  が曲者でしたので、副詞句に落ち着いたのはやれやれでした。
 AMさんの訳文そのままでいいのですが、いじれとのこと、「物事のわかる妹」の部分、「道理のわかった妹」でもいいと思います。しかし すっきりはしないのですが、イチオパングとスンフローロの関係はとて深く狭いとすると、最初の訳も✖ではないですよね。

5.   Kiam vi tuŝas ilin, la folioj klinas sin kaj restas tiel dum longa momento. Nu, tia floro estas ankaŭ mia fratino en sia koro.

(TM)

あなたがその葉に触れると葉はうつむいてしばらくじっとしてしまうのです。 そう、私の姉妹も心の中はそんな花なんですよ」  

 (UK)

この花の名前を教えてください。私の住まいの近く公園にこういう花ではなくて木があるんです。                                                                                                                                            (TM)

これは「含羞草、オジギソウ」のことだと思います。「眠り草:マメ科、ネムノキ」だそうです。検索すると動画など出ていました。 触れると本当に恥ずかし気に葉が閉じてしまいます。
 「ミモザ」とも呼ばれるが日本ではアカシアの樹をそう呼んでいるようです。 葉の形が似ているからのようです。私もおかしいなと長年思っていたので、ここではっきりした感じです。日本原産ではないのですが、イチオ・パング君はそうみているようですね。UKさんのご近所で見かけるのはアカシアの樹ではないでしょうか。

なぜポーランド人がここに住んでいるのか?

当時のシベリアには10万人以上のポーランド人が住んでいたそうです。その理由は各自の自由研究課題ですね。かなり大事な知識になると思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です