テキスト
Ĉio forpasis… la amo, bonstato, trankvileco kaj sereneco de la vivo, kaj sola postesigno de sonĝosimile malaperinta estinteco estis por la malfeliĉa virino la doloraj rememoroj kaj tiu pala, malforta infano, kiu nun, malferminte la okulojn post momenta dormo, ĵetis siajn manetojn ĉirkaŭ ŝian kolon kaj, alpremante sian buŝeton al ŝia vizaĝo, mallaŭte diris: Panjo! donu al mi manĝi! Nun tiu peto ankoraŭ havis en si nenion, kio povus veki timon aŭ malĝojon en la koro de la patrino. La vidvino metis la manon en la poŝon kaj eltiris monujon, kiu enhavis kelke da monpaperetoj — la tuta havo de ŝi kaj ŝia filino. Ŝi ĵetis la tukon sur la ŝultrojn, kaj, dirinte al la infano, ke ĝi trankvile atendu ŝian revenon, ŝi eliris el la ĉambro.
Sur la mezo de la ŝtuparo ŝi renkontis la pordiston, kiu portis faskon da ligno al unu el la loĝejoj, kiuj troviĝis en la unua etaĝo.
訳
(SJ)
愛、幸福、平和、穏やかな暮らし、そして夢のように消えた過去の足跡だけがその不幸な女性にとって胸の痛むつらい思い出だった。そしてこの青ざめた弱弱しいい子供、その子は今、ちょっと眠った後、自分の目を開け、母親の首に自分の小さな手をまわし、彼女の顔へ自分の小さな口を押しつけながら小声でいった。お母さん、私に食べ物をちょうだい。今はまだこの子の要求には、母親の心の中に恐怖や悲しみを目覚めさせるような効き目は何もなかった。その未亡人は自分の手をポケットの中へ入れた。そしていくらかのお札の入った財布を引き出した。母親と娘の持っているすべて。母親は肩の上に布を羽織り、そして静かにお母さんが返ってくるのを待ちなさいと子供に言って、彼女は部屋をでた。
階段の真ん中で母親はドアマンに出くわした。そのドアマンは1階にある住まいの一つへ薪の束を運んでいた。
経過
1. la amo,bonstato, trankvileco kaj sereneco de la vivo, kaj sola postesigno de sinĝosimile malaperinta estinteco estis por la malfeliĉa virino la doloraj
(SJ)
愛 、幸福、平安、 穏やかな暮らし、 そして夢のように消えた過去からの唯一の足跡は不幸な女性のためだった。彼女の痛みの記憶とその青ざめた顔、今、一瞬眠った後、
(TM)
kaj sola postesigno de sinĝosimile malaperinta estinteco estis por la malfeliĉa virino la doloraj`rememoroj
※ここをかっこで囲んでみると前の主語に対する述語がそれ以降の文だとわかります。 つまり、述語は痛みの記憶とそこの青ざめた弱よわしい子供だった。・・・その子供の説明が以降にあります。
子どもの動作は順序立ててもう一度訳してみましょう。
(SJ)
愛、幸福、平和、穏やかな暮らし、そして夢のように消えた過去の足跡だけは、その不幸な女性のためだった。
(AM)
la amo…..estis (por la malfelicxa virino) la doloraj rememoroj. が1文です。動詞がestis 補語がla doloraj rememoroj. por malfelicxa virino は副詞句です。
「愛…はその不幸な女性にとって、胸の痛むつらい思い出だった」
(SJ)
愛、幸福、平和、穏やかな暮らし、そして夢のように消えた過去の足跡だけがその不幸な女性にとって胸の痛むつらい思い出だった。
2. kaj tiu pala, malforta infano, kiu nun , malferminte la okulojn post momenta dormo, ĵetis siajn manetojn ĉirkaŭ ĝian kolon kaj, alpremante sian buŝeton al ĝia vizaĝo, mallaŭte diris:
(SJ)
目を開けたよわよわしい子供は、(ĝia)母親の首のあたりに自分の小さい手を、そして、(ĝia)母親のかおの方へ自分の小さい口を押し付けながら投げキッスをし、小声で言った。※(ĝia)というのは母親のことで良いのでしょうか?
(TM)
※テキストを確認すると(原本も見ると)(ĝia )ではなく(ŝia )です、 けれど母親を指しているのはその通りです。
(SJ)
今、一瞬眠ったあと目を開きながら、母親の首に自分の小さな手をまわし、そして(母親の)顔に自分の小さな口を押しつけながら痛みの記憶とその青ざめた弱弱しい子供は、小声で言った。
そしてこの青ざめた弱弱しい子ども、その子は..*という風に訳すのはどうでしょうか。関係代名詞は先行詞の説明だけではなく、「その先行詞がそしてどうした」ということもいうのにも使われます。 **gxian kolon, gxia vizagxo は sxia で ないとお手上げですよね。 malferminte, alpremante ーーinte, –anteに注意して訳すとよいでしょう。
(SJ)
この青ざめた弱弱しいい子供、その子は今、ちょっと眠くなった後、自分の目を開け、母親の首に自分の小さな手をまわし、彼女の顔へ自分の小さな口を押しつけながら耳元へ投げかけ、小声でいった。
(TM)
① ちょっと寝た後、 ② 耳元の単語はないのでこの部分はいらない。
③ ĝia を ŝia になおしてください。 こちらのテキストでは ŝia になっているのですよ。
(SJ)
そしてこの青ざめた弱弱しいい子供、その子は今、ちょっと眠った後、自分の目を開け、母親の首に自分の小さな手をまわし、彼女の顔へ自分の小さな口を押しつけながら小声でいった。
3. panjo!donu al mi manĝi!Nun tiu peto ankoraŭ havis en si nenion, kio povus veki timon aŭ malĝojon en la koro de la patrino.
(SJ)
お母さん、私に食べ物をちょうだい。今その願いは何も彼女の中にない。
(TM)
※ この文もてごわいですね、(私もちょっと自信ないですよ) ankoraŭ …持続の状態を表す副詞. ここの主語は tiu peto だとすると、述語は povus veki
(SJ)
何か恐怖か、あるいは母親の心の中に悲しみを目覚めさす。
(SJ)
お母さん、私に食べるものをちょうだい。
今、その子の要求は、恐怖、あるいは母親の心のなかに悲しみを目覚めさすだろうことは母親のなかになにもなかった。
(AM)
Tiu peto havis en si nenion. 再帰代名詞 si は この文のどの単語を指していますか。主語tiu peto です。「その要求自体には何もなかった」
つまりkio 以下のことをするもの。「今はまだこの要求には、母親の心に恐怖や悲しみを目覚めさすような力(効力のある何か)はなかった。」
(SJ)
お母さん、私に食べ物をちょうだい。
今はまだこの要求には、母親の心に恐怖や悲しみを目覚めさすような力は母親自身何ももっていなかった。
(AM)
Nun tiu peto…の文について。
何もないのはtiu peto の中です。つまり、今はまだ、子供が「食べるものを頂戴」とねだっても、彼女の心中には「これは大変!」とか「何も上げられなくて悲しい」という恐怖や悲しみが起こらない、ということを言っていると思います。まだ呆然としているということですね。
(SJ)
お母さん、私に食べ物をちょうだい。今はまだこの要求には、母親の心に恐怖や悲しみを目覚めさすような力は母親自身何ももっていなかった。今、わが子の要求は、母親の心の中に恐怖や悲しみを目覚めさすような気には、まだ自身のなかで何もなかった。
(AM)
.. 目ざめさせるような効き目はなかった。ーーなどはどうでしょうか。 …目覚めさせるようなものはなかった。ーーでもよいでしょうが。
「効き目」などと言う単語が書いてないので、躊躇するのでしょうが、nenio という言葉の感覚は「まったくもってお手上げ」というものです。
なぜこんな言い方をするのか、その文章の意図することを考えて、時には踏み込んだ理解や訳が必要だと、思います。
(SJ)
🎃今はまだこの子の要求には、母親の心の中に恐怖や悲しみを目覚めさせるような効き目は何もなかった。
※子供のこの言葉が母親の気持ち(恐怖や悲しみ)を理解していなくて、理解する効力もない。ということでしょうか?
4. La vidvino metis la manon en la poŝon kaj eltiris monujon, kiu en havis kelke da monpaperetoj
(SJ)
その未亡人はその手をポケットの中へ入れた。そしていくらかのお札の入った財布を引き出した。
-la tuta havo de ŝi kaj ŝia filino.
-彼女と彼女の娘のすべての所有物。
(AM)
「母親と娘の持てる(所有する)すべて」:日本語のニュアンスではこうなるかな?
(SJ)
母親と娘の持っているすべて。
5. ŝi ĵetis la tukon sur la ŝultrojn, kaj dirinte al la infano, ke ĝi trankvile atendu ŝian revenon, ŝi eliris al la ĉambro.
(SJ)
母親が返ってくるのを静かに待ちなさいと子供に言いながら肩の上に布を羽織った。彼女は部屋をでた。
(TM)
※ まず、肩の上に負のを羽織った、そして(ke以下のことを)と言っておいて 部屋を出た。
(SJ)
彼女は肩の上に布を羽織った。そして静かに自分が変えてえ来るのを待ちなさいと子供に言いながら彼女は部屋を出た。
(AM)
dirinte なので、言ってから出ていった
(SJ)
母親は肩の上に布を羽織い、そして静かにお母さんが返ってくるのを待ちなさいと子供に言って、彼女は部屋をでた。
6. Sur la mezo de la ŝtuparo ŝi renkontis la pordiston, kiu portis faskon da ligno al unu el la loĝejoj, kiu troviĝis en la unua etaĝo.
(SJ)
階段の真ん中の上で彼女は1階で見た住宅の一つに木材の束を運んだドアマンにあった。
(TM)
※ ここもくせもの。 kiu → kiuj 最後のi kiuj は何のことだろう、私もはっきりしません。
一階に存在する住宅、(rovi ではなく trovigh )それならどこから薪の束を届けたの? 一階には何か保存するところがあったから
薪の束が一階にあり、どこかの住宅に届けた帰りに出会ったか? 階段の途中で出会ったのだから
何処に薪の束が置いてあり何階の住宅に届けたのか? どなたかはっきりできる方、おねがいします。
(AM)
pordisto に出くわして、そしてその彼は..した。という文です。rennkontis portis と過去形の文がつづいているので、「これをして、それからこうした」というつながりが読み取れます。
al unu el la logxejoj kiuj trovigxis en la unua etagxo 1階にある住まいの一つへ
**kiu ではなくてkiuj ではないですか。テキストがあやしいと苦労します。
(SJ)
階段の真ん中で母親はドアマンに出くわした。そのドアマンは1階にある住まいの一つへ薪の束を運んでいた。